友だち
友だち
何歳になっても「友だち」っていいものですよね。
時間が過ぎるのを忘れて語り合える友。
離れていてなかなか会えなくても、お互いにいつも覚えていて祈り合える友。
嬉しいことがあったとき、その喜びを真っ先に伝えたい友。
辛いこと・悲しいことがあったとき、ただただ話を聴いてくれる友…。
旧約聖書に登場するダビデとヨナタンの友情は、時代を超えて読む者の胸を熱くさせてくれます。
「ヨナタンの魂はダビデに結びつき、ヨナタンは自分自身のようにダビデを愛した」
<旧約聖書・サムエル記上 18章1節>
ふたりの友情は、ダビデが命を狙われているようなときにも(しかもダビデの命を狙っていたのはヨナタンの父サウル王でした)全く揺らぐことのないものでした。
サムエル記上を読み進んでいくと、次のような言葉に目が留まりました。
「そのとき、サウルの子ヨナタンがホレシャにいるダビデのもとに来て、神に頼るようにとダビデを励まして、言った。…」
<サムエル記上 23章16~17節>
ヨナタンは、追い詰められ憔悴しきっているダビデに、「信仰が足りないからそんなことになったんじゃない?」と、訳知り顔でお説教したのではありません。
大切な友が苦しみの中で「本当に頼ることのできる存在が何なのか」を見失いかけているそのときに「神に頼ること」の確かさを、あたたかい励ましをもって思い出させてくれる――そんな友だったのです。
多くの人の心が傷つき、力を落としているこんな時代にこそ、このような友情が求められているように感じています。
*今週出会った景色…早朝の甲州街道です。いちょうの新緑が道行く人の心を癒してくれます。
セブンスデー・アドベンチスト八王子キリスト教会 牧師:伊藤 滋